OpenAIは2026年6月9日、Responses APIのWeb検索で画像結果を返せる機能を公開した。テキスト検索結果と同時に画像を取得でき、商品写真、場所、イベント、視覚資料などを最新のWeb情報から扱える。
既存実装がoutput_textだけを読む場合、画像結果は取得できない。画像はアシスタント本文とは別のweb_search_call項目に返るため、レスポンス構造と表示責任が変わる。
何が変わったか
Web検索ツールのsearch_content_typesへimageを指定し、必要ならtextも併記する。image_settingsでは件数と説明生成を指定できる。生の結果を必要とする場合はincludeへweb_search_call.resultsを追加する。
各画像結果には画像URL、出典Webページ、サムネイルURL、利用可能な場合のキャプションが含まれる。URLそのものを最終表示へ直結させず、出典と検証情報を保持する必要がある。
変更前後の差
| 項目 | テキストWeb検索 | 画像結果を含むWeb検索 |
|---|---|---|
| 主な取得先 | 本文と引用 | web_search_call.results |
| 結果型 | テキスト中心 | image_resultを追加 |
| 表示責任 | 引用リンク | 画像・出典・代替表示 |
| 安全性 | テキスト検査 | 画像内容とURLも検査 |
| 権利確認 | 引用範囲 | 表示・保存・再配布条件 |
誰に影響するか
画像を使う検索UI、商品比較、旅行案内、報道支援、クリエイティブ調査、社内リサーチに影響する。画像を直接表示しなくても、モデルが画像結果を順位付けや説明へ利用する場合は、評価データと監査ログを更新する必要がある。
期限
強制移行期限はない。画像検索を有効化しない既存処理はそのまま動く。機能を導入する際に、レスポンス型とUIを同時に変更する。
必要な対応
画像検索を許可する用途を限定し、取得結果を本文生成、UI表示、保存の三段階に分ける。画像URLと出典ページをセットで保存し、出典を利用者が確認できるようにする。外部画像の恒久保存や再配布は別途権利確認を行う。
実装・移行手順
search_content_typesへimageを追加するFeature Flagを用意する。image_settings.max_resultsを小さく始め、captionの必要性を決める。include: ["web_search_call.results"]を設定する。output配列からweb_search_callとimage_resultを型安全に抽出する。image_url、source_website_url、thumbnail_url、captionを保存する。- URLスキーム、ホスト、応答、MIME type、サイズを検証する。
- 表示時は出典、読み込み失敗、代替テキストを扱う。
- 画像の安全性と権利確認を用途に応じて追加する。
失敗しやすい点
output_textだけを読み、画像結果がないと誤判定する- 画像URLと出典ページを混同する
- サムネイルを恒久URLとみなす
- 外部URLをサーバー側で無制限に取得してSSRFを招く
- キャプションを画像の正確な説明と断定する
- 画像が消えた場合の代替表示を用意しない
リスク
検索結果に不適切、古い、誤認を招く、権利条件が不明な画像が含まれる可能性がある。人物、医療、事件、ブランド商品では誤った画像の表示が特に重大である。出典ページが信頼できても、画像の権利者と一致するとは限らない。
評価方法
- 正しい対象画像が上位に含まれる率
- 出典ページと画像内容の一致率
- 画像URLの有効率と失効までの期間
- 不適切画像の検知率
- UIで出典が確認できる割合
- テキストのみ検索との回答品質差
- 画像取得による応答時間と費用増加
- SSRF・巨大ファイル・非画像応答の遮断率
ロールバック
画像検索のFeature Flagを無効化し、search_content_typesをtextだけへ戻す。UIは画像が0件でも成立させ、保存済み画像URLは再表示せず、出典リンクだけを残せる構成にする。
編集部分析
この機能は検索体験を改善するが、画像を返せることと、画像を安全に公開できることは別問題である。アプリケーションは検索APIを画像配信基盤として扱わず、結果候補の取得手段として扱うべきだ。特に業務利用では、出典・権利・安全性をテキスト引用以上に厳格に管理する必要がある。
実務チェックリスト
- [ ] 画像検索を許可する用途を定義した
- [ ]
web_search_call.resultsを解析できる - [ ] 画像URLと出典ページを区別して保存する
- [ ] URLとMIME typeを検証する
- [ ] 外部取得のSSRF対策を実装した
- [ ] 出典表示と代替テキストを用意した
- [ ] 不適切画像と権利リスクを評価した
- [ ] 画像なしへ即時に戻せる