Google Cloudで提供されるAnthropic Claude 3 Haikuは、2026年2月23日に非推奨となり、2026年8月23日に停止する。既存顧客のみ利用可能で、新規採用を前提にできない。
対象モデルIDはclaude-3-haikuである。テキスト、コード、画像入力、Function Calling、Prompt Cachingなどを利用している場合、単純なモデル名変更では互換性を保証できない。
何が変わったか
停止日以降、Google Cloud上のclaude-3-haikuへ依存するリクエストは継続できない。公式ページでは入力上限20万トークン、出力上限8千トークン、対応リージョン、固定クォータ、Provisioned Throughputなどの現在仕様が示されている。移行先は用途と契約条件に合わせて選ぶ必要がある。
変更前後の差
| 項目 | Claude 3 Haiku | 移行先で確認 |
|---|---|---|
| モデルID | claude-3-haiku | 新しいIDと版固定 |
| 入力 | Text、Code、Images | 同じモダリティ対応 |
| 上限 | 200k入力、8k出力 | コンテキストと出力上限 |
| 機能 | Caching、Function Calling | スキーマと挙動 |
| 容量 | 固定クォータ・PT対応 | 新モデルの地域と容量 |
| 品質 | 低遅延の旧世代 | 精度、遅延、料金の再評価 |
誰に影響するか
カスタマーサポート、分類、抽出、画像理解、ツール呼び出しなどでClaude 3 Haikuを利用するアプリ、モデルIDを環境変数・IaC・評価設定・監視へ固定しているチーム、Provisioned Throughputを契約している組織が対象である。
期限
停止日は2026年8月23日である。7月中に候補モデルの評価を終え、8月上旬までに本番トラフィックの大半を移す必要がある。停止直前のクォータ申請は間に合わない可能性がある。
必要な対応
利用量、リージョン、画像入力、Function Calling、Prompt Caching、最大トークン、遅延SLOを棚卸しする。代替モデルは品質だけでなく、Google Cloud上の提供地域、クォータ、価格、データ所在地、Provisioned Throughputの条件で選ぶ。
実装・移行手順
claude-3-haikuをコード、設定、IaC、ダッシュボードから検索する。- 用途別の実リクエストを匿名化して評価セット化する。
- 代替モデルを複数選び、出力品質、拒否、Function Callを比較する。
- 画像、長文、JSON、エラー再試行を個別に試験する。
- 対象リージョンのクォータとProvisioned Throughputを確保する。
- モデルルーターへ新モデルを追加し、1%、10%、50%と段階移行する。
- キャッシュ、トークン上限、タイムアウト、費用アラートを更新する。
- 旧モデルの呼び出しを停止日前に0件にする。
失敗しやすい点
- モデル名だけ変更して出力上限を確認しない
- Function Callingの引数生成差を評価しない
- 画像入力の前処理やサイズ制限を見落とす
- 新モデルのクォータを確保せず429を招く
- Provisioned Throughput契約の扱いを確認しない
- 停止後もフォールバック先に旧モデルを残す
リスク
新モデルは精度が高くても、応答時間、料金、拒否傾向、出力長、ツール選択が変わる。旧モデルに合わせたしきい値やパーサーが誤作動する可能性がある。顧客向け機能では、品質差を利用規約やSLAへ反映する必要もある。
評価方法
- タスク成功率と人手合格率
- Function Callの正しい選択・引数率
- 画像入力の正答率
- JSONスキーマ適合率
- P50・P95遅延
- 1要求当たり費用
- 429・5xx・タイムアウト率
- 旧モデル呼び出し残数
- 段階移行中の顧客問い合わせ件数
ロールバック
停止日前はモデルルーターで旧モデルへ戻せる。停止日以降は戻せないため、代替モデルの直前安定版を保持し、複数モデル間で切り替える。データ処理の副作用はモデル呼び出しと分離し、再実行可能にする。
編集部分析
モデル終了対応で最も遅れやすいのはコード変更ではなく、容量確保と実データ評価である。Google CloudのPartner Modelでは、モデル提供者の仕様に加えてCloud側のリージョン、クォータ、課金条件が重なる。二つの契約面を分けて確認しなければならない。
実務チェックリスト
- [ ]
claude-3-haiku利用箇所を全件特定した - [ ] 実トラフィック由来の評価セットを作成した
- [ ] 画像・Function Calling・長文を試験した
- [ ] 新モデルのリージョンとクォータを確認した
- [ ] 料金とProvisioned Throughputを見直した
- [ ] 段階移行と切り戻しを実装した
- [ ] 監視のモデル名としきい値を更新した
- [ ] 2026年8月23日前に旧呼び出しを0件にする